SRH940は、プロフェッショナル・オーディオエンジニアおよびスタジオユーザー用としてデザインされ、タイトな低域を伴ったスムーズに伸びる高域エンドを実現する全帯域に渡る正確なレスポンスを備えています。2種類の着脱式ケーブル(ストレート、カール)が付属しており、ベロア素材のイヤパッドを交換することで長期間の使用が可能です。
SRH940は、密閉型サーカムオーラル(耳全体を快適に包み込むタイプ)デザインにより、快適な装着感が得られ、バックグラウンドノイズを低減します。ワイドなパッド入りヘッドバンドにより、人間工学に基づくフィット感を提供し長時間の使用が可能です。正確な周波数特性により豊かな低域、クリアーな中域、伸びのある高域エンドを提供します。折りたたみ式デザインのため保管と携帯が簡単で、外出時や保管時にヘッドホンを保護するキャリングバッグが付属しています。また交換可能なケーブルとイヤパッドも付属し、長期使用が可能です。
正確な周波数特性がもたらすタイトな低域を伴いスムーズに伸びる高域エンド、そして歪みを最小に抑える優れた過渡特性
長時間の使用でも快適さを損なわない軽さとプレミアムパッド入りヘッドバンドによる人間工学に基づくフィット感
密閉型、サーカムオーラル・デザインにより耳全体を快適に包み込み、周囲の騒音を低減
90度回転するスイベル機構を搭載したイヤカップ採用の折り畳み式デザインにより保管と携帯が簡単
交換可能なベロア素材のイヤパッドにより長期使用が可能
十分な長さと装着時の自由度が選べる2種類の着脱式ケーブル付属
外出時や保管時にヘッドホンを保護するジッパー付きハードトラベルケース付属
2年間限定保証
SRH940 価格:¥オープンプライス JANコード:0042406199742
形式:ダイナミック型ネオジム磁石採用
ドライバー口径:40 mm
感度:100 dB SPL/mW
インピーデンス:42 Ω
最大入力:1000 mW
再生周波数帯域:5 Hz - 30 kHz
質量(コードを除く):320 g
コードの長さ:カール:3m、ストレート:2.5m
コードの種類:着脱式、カールおよびストレート
プラグタイプ:3.5mmステレオ・ミニプラグ、金メッキ
交換用ベロア素材イヤパッド (HPAEC940)
6.3 mm標準プラグアダプター(金メッキ)(HPAQA1)
着脱式カールケーブル(HPACA1)
着脱式ストレートケーブル(HPASCA1)
ジッパー付きトラベルケース(HPACC1)
![]() |
HPAEC940 SRH940用ベロア素材イヤパッド(ペア) 価格:¥4,200(本体4,000円) JAN:0042406205887 |
![]() |
HPACA1 交換用カールコード、3m 価格:¥3,150(本体3,000円) JAN:0042406170635 |
![]() |
HPASCA1 交換用ストレートケーブル、2.5m 価格:¥3,150(本体3,000円) JAN:0042406184298 |
![]() |
HPAQA1 6.3mmステレオ・ミニプラグ → ステレオ・フォーン変換プラグ 価格:¥1,050(本体1,000円) JAN:0042406170611 |
![]() |
HPACP1 SHUREロゴ入りキャリングバッグ 価格:¥1,050(本体1,000円) JAN:0042406170604 |
![]() |
HPACC1 SHUREロゴ入りハードケース 価格:¥4,935(本体4,700円) JAN:0042406205900 |
吉田 保(よしだたもつ) 1968年より、東芝EMI録音部でそのキャリアをスタートさせ、CBS/SONY六本木スタジオ、チーフ・エンジニアなどを歴任してきた著名エンジニア。2007年よりミキサーズ・ラボ所属。 写真提供:株式会社メディア・インテグレーション |
Q:ヘッドフォンを選ばれる際の基準をお教えください。 我々にとってヘッドフォンは長時間使う物ですから、フィット感や長時間の装着感が大切です。サウンド面においては、特に低域感を重視します。私も、SRH840を2年近く使ってきましたが、SRH940になって低域感がSRH840よりも分かりやすくなりましたね。 私の好みもありますが、トラッキングのモニター用にはこのSRH940を使用していて、ミックスのリスニング用途にはウルトラゾーンを使っていますね。 Q:スタジオ用ヘッドフォンとしてCD900が長い間使われていますが、Shureと大きな違いはありますか? サウンド面での大きな違いは感じていませんでしたが、実は大きかった差は装着感でした。SRH940になって軽量化されて、かなり良くなったと思います。長時間装着に適していると思います。 |
飛澤正人(とびさわまさひと) Dragon Ash や HY、スネオヘアー、Gackt らを手掛ける著名エンジニア。レコーディング専門誌にレコーディングテクニックを執筆する依頼も多く、読者から人気を集めているのも有名である。 オフィシャルWEBサイト
|
我々レコーディング•エンジニアにとってモニター環境を良くすることは何にも増して重要なことである。何故ならその善し悪しによって作品の出来を左右されてしまうからだ。最近はDAWが台頭し宅録レベルでも高音質の作品を生み出すことが可能になり、コンパクトなシステムの中でも最良の音が求められて来ているのもまた事実。しかし我が国での住宅事情ではスピーカーでのモニタリングは難しい場合が多く、苦慮している方も多いのではないだろうか。そんな中、ますます脚光を浴びて来ているのが「ヘッドフォン」という訳である。 さて、今回試聴させていただいた SHURE SRH940。一言でいえばとても音楽的なヘッドフォンだ。密閉型、インピーダンスは42Ωと、近年のオーディオ機器に合わせた規格であるがその実、他の同型機種と違い何と言っても“奥行き感”“空間表現”が素晴らしい。密閉型、ローインピーものにありがちな、近くで鳴り過ぎ奥行きが感じられないものとは一線を画す出来映えとなっている。とは言え、「近くで鳴る」ヘッドフォンには演奏時のモニターとしてはとても効力を発揮するという利点があり、プレイヤーにはとても好まれている側面もある。しかしこのSRH940はその辺りもしっかりフォローされていて、装着感もよく1〜2時間のダビングなら耳が痛くなることもない。しかも定位感や楽器個々の分離がよく、自分の音をリアルにモニタリングできるので「とても演奏しやすいヘッドフォンである」と言う事ができる。敢えて難点を挙げるならば、少し重みがあるので激しい動きをするプレイヤーには不向きであるというところ。しかし、この微妙な重さの分、フィット感というか耳に吸い付くようなスポンジの材質と相まって頭の形にしっかりとホールドされるというところも伝えておこう。 音質的にはやや高域が強めな印象があるが、全体のバランスは決して悪くない。クラッシックのリスニングテストでもまずまずのパフォーマンスを見せ、4~8KHzぐらいまでの伸びが決して嫌みでなく、ホールの残響感などの再現能力も密閉型とは思えない自然な響きを聴かせてくれた。これは“リスニング用”としても優れている証明だろう。 オープン/セミオープン型には音楽的に優れたモニターヘッドフォンは数多く存在するが、ダビング時にはマイクにモニター音が漏れてしまい使えない。私としては、このSRH940のような密閉型ヘッドフォンが出現することはまさに念願であり、「とうとう発見した」という想いである。 |
小原由夫(おばらよしお) 理工系大学卒業後、電気回路エンジニア、雑誌編集者を経て、1992年より、フリーランスのオーディオ・ビジュアル評論家として活動。50平米強の広さの自宅の仕事場には、200インチの大画面と大型スピーカーによる5.1chシステムを設置。アナログレコードのモノーラル再生から最新のデジタルサラウンド、AV、PCオーディオ、カーオーディオに至るまで、そのフィールドの広さ、知見の深さでも定評があり、「実践あっての評論」というポリシーの元、多くのオーディオ誌、AV誌等に執筆している。趣味はロードバイク、水泳、万年筆蒐集。 |
私にヘッドフォンの魅力を再認識させ、ヘッドフォンで音楽を聴く楽しさに改めて開眼させてくれたのが、このSRH940である。出会いは、普段の仕事と同じルーティンとして捉えていたのだが、その再生音が私の聴覚神経の奥底にあったスイッチをカチッと入れたのであった。 プロ用(モニター用)として企画、設計された生い立ちがあるSRH940だが、プロ用という響きからイメージする素っ気無さや冷徹さはない。一般の音楽ファン、普通のオーディオファイルが、楽しんで音楽を聴くことができる資質に溢れたモデルである。 まず、解像力の高さ(情報量の多さ)が光る。感度の高さも相まって、通常ならば埋もれてしまいそうなローレベルの情報がすっきりと浮き上がってくる。また、周波数レンジの広さも特筆したい。適度にタイトで深く沈む低域から、軽やかに伸びる超高域まで、公称スペック以上にワイドレンジな印象である。しかも、偏った帯域がなく、フラットなイメージだ。 耳にかかる側圧はさほど強くはない。しかし、密閉性は高いので、音の進入や音漏れは少ない部類だろう。パッドの感触も好ましく、優しい。 これほどのパフォーマンスを備えていながら、2万円台で購入できるのが驚き。倍の値段でもヒットするような気がする。 |
中林直樹(なかばやしなおき) 根が音楽好きにできている上に、過去にオーディオ&ヴィジュアル専門出版社で編集者として勤務した経験あり。ゆえに、ソフトとハード、双方を視点とした評論活動が信条。 |
このところ、ヘッドホンやイヤホンに接する機会が多い。中でもシュアの製品に触れるたび感じるのは、豪快さと、繊細さとが同居していることである。形式や搭載ドライバーが違ったとしても、だ。このSRH940もヘビーデューティーな外観とは、いささか対照的な晴れやかなサウンドを描き出す。その意味でもシュアらしいヘッドホンと言える。こうしたブランドとしての迷いのない製品作り、一貫したポリシーも感じずにはいられなかった。 なにかにつけて、僕がレファレンスとして使用しているCDがある。それがスパニッシュギタリスト堀聡のファーストアルバム『Satoshi Hori』だ。ギターとチェロ、パーカションといった編成に、曲によってピアノが配される1枚。2曲目の「Carrera(カレラ)--滑走--」を聴いてみる。冒頭はスパニッシュギターのソロ。弦の弾ける様子が、リアリティを伴って耳に伝わってくる。鮮烈で颯爽とした幕開きだ。そこにパーカッションとチェロが加わると、一挙にサウンドが華やかになる。パーカッションには鍛え上げた筋肉のようなハリと瞬発力がある。音楽の内側に焔が生まれたようだ。対照的にチェロの音色はゆったりと隅々にまで行き渡り、音楽に広がりと奥行きを与えている。こんなふうに、それぞれの楽器の美味しいところを程よく描き出す技量に感心した。だから、豪快さと繊細さが両立するのだ。 やや後方にスラントしたハウジングの設計、ヘッドバンド部のクッション、そして厚めのイヤパッドが安定した装着感をもたらしている。そのおかげで、通奏するベースの抑揚、ボーカルのニュアンス、管楽器のきらめきなど、並のスピーカーではモニターしづらい部分も的確に耳に届く。これが、まさにスタジオ・ヘッドホンたる証左である。 ジャズ、ラテン、エレクトロニカ、それとも現代音楽、もしくは最近聴いていなかったあのアナログ盤か…。果たしてSRH940はどんなサウンドを聴かせてくれるだろう。自宅のライブラリーを漁りながら僕はそう考えていた。言い換えれば、次から次へと、音楽を聴きたくさせるヘッドホンなのである。 |
岩井喬(いわいたかし) 東放学園音響専門学校卒業後、レコーディングスタジオ(アークギャレットスタジオ、サンライズスタジオ)で勤務。その後大手ゲームメーカーでの勤務を経て音響雑誌での執筆を開始。現在でも自主的な録音作業(主にトランスミュージックのマスタリング)に携わる。プロ・民生オーディオ、録音・SR、ゲーム・アニメ製作現場の取材も多数。小学生の頃から始めた電子工作からオーディオへの興味を抱き、管球アンプの自作も始める。 |
コンシューマーユースも見越して登場した初のモニター用ヘッドホンとして評価されているSRHシリーズの最上位機種としてSRH940が登場した。解像度の高さ、全帯域でのフラット感においてはSRH840やSRH440と比較しても圧倒的に優位である。 モニターながらも耳当たり良い豊かな低域に支えられたSRH840のサウンドも長時間の作業時は非常にありがたいが、やや重い点と、空間のクリアネスがもう少しほしいと思う局面もあったのが事実だ。SRH440もそうした点ではフラットバランスでモニターとして申し分ないが、解像感がやや甘く、音像が前面に出てくる印象があり、メインで作業するのにはもう少し品位の高さが欲しいと思っていた。両機ともコストパフォーマンスの面からいっても相当高い満足度が得られるが、だからこそ、さらに良い上位機種の登場を心待ちにしていたのである。 SRH940は解像感や透明感に優れ、空間の前後間における表現力が高まった音場表現力を持っている。音色の面では伸びやかな高域と引き締まった低域によって、さらなるモニターとしての能力が向上。ワンランク上のスタンダードなハイC/Pモニターヘッドホンとして高く評価できる。 ベロア調のイヤーパッドは肌触りがよく、側圧も従来モデルよりも軽く感じる。重量そのものが軽量化されたこともあるが、ヘッドパッドの重力分散構造も含め、長時間装着していても疲れにくい。そしてケーブルを内部へ収めているSRH-DJシリーズに近くなったアームフォルムによって、すっきりとしたスタイリッシュな外観を獲得、スマートな使い回しが可能となった。個人的にも重宝している着脱構造のストレートケーブルが初めから付属している点もうれしいポイントだ。カールコードと比較した場合、若干クリアさが向上するようである。 |
野村ケンジ(のむらけんじ) 自動車雑誌編集部経験後、フリーランスに。カーAVからホームシアター、PCオーディオ、ビンテージオーディオまで、AV関連を中心に幅広いジャンルを手掛けている。現在はITmediaや価格コムなどのネットメディアを中心に執筆するほか、オートサウンドや管球王国、PCオーディオfanなどのAV系専門誌にも寄稿している。 |
SRH940の音を聴いたとき、素直に「これだ」と思った。 再生周波数帯域は充分以上の幅広さ。聴感上の帯域バランスはほぼフルフラットで、倍音成分の揃いも良い。ダイナミックレンジはとても大きく、それでいて階調表現は細やか。音のキレも良好。そして何よりも、音色の正確さには惚れ惚れするものがある。いっぽうで、スウェード生地のパットや、首への負担が考慮されたデザインなど、長時間の使用時に負担が少なそうな点も嬉しい。様々な機器の素性を知るためのアイテムとしては、これほど理想的な製品はないだろう。 何を隠そう、僕はいま現在SRH440を使用しているのだが、SRH940がこちらの直接の上位機種といえるキャラクターであることもありがたい。そう、SRH940は、SRH840のように音楽を楽しく聴かせるサウンドバランスとは異なり、よりピュアで、王道ともいえる「モニター系サウンド」の持ち主。そのため、録音の素晴らしさや演奏の楽しさを、よりダイレクトに味わうことができるのだ。もちろん、悪癖も漏らさず再現されてしまうストイックさもあるが、個人的には大いに望むところ。SRH440に惚れ、さらに上質なサウンドを紡ぎ出してくれる製品が欲しいと思っていた僕のような人間にとって、まさに理想の1台といえる。 |
高橋敦(たかはしあつし) PC(特にMac)関連の記事からライターとしての活動を始め、その経験を生かしつつも、現在はオーディオ・ビジュアル製品の紹介に軸足を置く。 |
SRH940はSHUREモニターヘッドホンの新トップエンド。 しかし僕の印象としては、SRH940は、SRH840の単純に音質面での上位互換的な製品ではありません。SRH940は、SRH840とは異なる方向性での完成度を高めた、SHUREからのもうひとつの提案なのではないでしょうか。 SRH940の音調はストイックです。 通常の試聴に戻して全体に意識を向けてみると、音場のオープンな感触もSRH940の特長と言えます。高域のきつくないスムースな抜けがその感触の源のようです。音像も全体にきっちりとシェイプされ、空間の余白も適切に残されています。SRH840の音場描写は、SRH940のこれよりは濃密傾向かなと思います。 装着感については、これは明確に、SRH940においての改善点と言えます。重量もSRH840より軽量化されていますが、イヤーパッドやヘッドパッドの改良で、頭部への負担が総合的に小さくなっているという印象です。 …というところを踏まえていただいた上で白状しますと、僕の好みはSRH940です。このタイトでハイスピードな低域は癖になりそうです。 |