interview:サイモン・フィリップス #1〜#3
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Simon Phillips

サイモン・フィリップス - Simon Phillips -

1957年、イギリス・ロンドン出身の世界的セッションドラマー。
イギリスでの活動期より、ザ・フー、ホワイトスネイク、ジェフ・ベック、ミック・ジャガーなど錚々たるミュージシャンとの活動で不動の地位を築いている。

左手でハイハットやライドを刻むオープン・スタイルから繰り出される幅広いプレイが魅力のドラマーであり、その経歴はジャズからプログレッシブなフュージョン、ポップス、ヘヴィーメタルまで実に多岐にわたる。

1992年、TOTOのドラマーであったジェフ・ポーカロが死去。その年のツアーではジェフの代役を務め、「TAMBU(1995)」より正式メンバーとなる。
TOTOのメンバー自体が、名うてのスタジオ・ミュージシャンの集まりであることもあり、TOTO参加後も数々のスタジオ・ワークや、レコーディング・エンジニア、プロデューサーとしての活動も勢力的に行っている。

 

WEBオフィシャルWEBサイト http://www.simon-phillips.com

WEBTOTO WEBサイト http://www.toto99.com

TOTO:Simon Phillips

TOTO:サイモン・フィリップス × SHURE Microphones #1

世界を舞台に活躍するセッション・ドラマーであり、故ジェフ・ポーカロの後を受けてTOTOのメンバーに加入したサイモン・フィリップス。ドラム用のマイクが全てShureというヘビーユーザーの彼に、TOTO武道館公演のバックステージでインタビューを頂きました。

 

あなたはエンジニア/プロデューサーとしても知られていますし、自分のスタジオもお持ちですね。
マイク・セッティングやステージ・モニターの方法について、色々お聞かせください。

まずはマイク選びから。スネアには必ずSM57をセットする。サイドスネアにはBETA 57Aで、キックにはBETA 52Aだね。
タム類に関しては遍歴があって、90年代に入って小さなBETA98、BETA98を元に作られたBETA91が発売された。当時、エリオット・シュネーがTAMBU/by TOTO(1995)の録音で使っていたEVのマイクが気に入らなかったので、新しいマイクを探していたんだ。そこでBETA98とBETA91を試したらとても気に入って、しばらくBETA98を使い続けた。でも、もっと良い音を……と探していたら、ちょうどその頃にKSM137が発売されたんだ。KSM27も発売されたので試したよ。どちらも素晴らしくて、大きなフラムのKSM27はタムに使った。しかし、大きくてショックマウント付きのKSM27ではライブで使えないのでKSM137を使い始めたんだ。これも専用の小型ショックマウントにセットしてドラムに取り付けたところ、たいへん良かった。それ以来、ずっとKSM137をレコーディングでもツアーでも使い続けているよ。
だって、ライブユースでShureは最も頑丈なマイクであると証明されてるからね。


 

ところが日本では、ShureはSM58などダイナミック・マイクのイメージが強くて、
Shureのコンデンサー・マイクはあまり普及していないんですよ。

それ本当!? 
信じられないな。存在を証明するには充分な時期が経っていると思うんだけど……。
以前、アメリカでエディー・クレイマーやルークと一緒に、KSM44の発売記念レコーディングをやったこともあるんだ。
オーバーヘッドやボーカル、ピアノにKSM44を使ったよ。

レコーディングで使うとブライトで、ボーカルやロックンロールなピアノと非常に相性が良い。
オーバーヘッドでも中々の性能を発揮してくれる。
素晴らしいレコーディング用のマイクだと思ってるよ。

 

私たちは以前にAKGの代理店も行なっていたので、日本での定番コンデンサーマイクは良く知っているつもりです。
そこで質問なのですが、C414とかは使わないのですか?

AKGのC414は素晴らしいマイクだよ。歴史があるので充分認知されているマイクだしね。
一方で、当時のShureはまだコンデンサー・マイクを作っていなかったからね。

AKG C414TLS、NEUMANN u87やTLM170、これらは全て高級マイクだけど、ツアーに持って行くとなるとそれなりのケアも必要になってくるよね……。また、今のレコーディング・スタジオ事情では、なかなか購入できない価格帯だよ。だから、みんなもう少しリーズナブルな製品を探し求めている。audio technicaなんかは、幅広い価格帯のコンデンサー・マイクを出していて成功してるね。他にもDPAやEarthworksなどハイファイなマイクも多くあるけど、商品の幅ではShureには敵わないと思うよ。Shureは、BETA98からKSM44まで幅広く作っているし、多くのエンジニアがKSM32をギターに使っている。

 

スタジオならではの使用マイクやテクニック、またはライブならではのテクニックはありますか?

マイキングのテクニックに関して言えば、実はスタジオとライブでの違いは殆ど変わらないんだ。ほとんど一緒。
違いがあるとすれば、オーバーヘッドを設置する高さくらいかな。それは、部屋の大きさと求めるサウンドによって毎回違う。
オーバーヘッドに関して言えば、今回のツアーではSM27を使っているけど、個人的にはBETA 27を使うのが好きだね。多くのエンジニアがこのサウンドを聞くと「良い音だね!」と言ってくれるよ。リーズナブルで本当に素晴らしいマイクなんだ。



私のセッティングは、Shure US WEBページにも載っていますし、今日のマイクセッティングは写真で紹介してね。
皆さんにも見て頂くと良いですね。

TOTO:Simon Phillips

TOTO:サイモン・フィリップス × SHURE Microphones #2

世界を舞台に活躍するセッション・ドラマーであり、故ジェフ・ポーカロの後を受けてTOTOのメンバーに加入したサイモン・フィリップス。ドラム用のマイクが全てShureというヘビーユーザーの彼に、TOTO武道館公演のバックステージでインタビューを頂きました。

 

ドラムセットを見せて頂いたとき、脇に小型のミキサーが置いてありましたよね?
もしかして、あの小型ミキサーにドラムのマイクを繋いで、あなたがミックスをしてPAに送っているんですか?

いいえ、あれは私のモニターミックスに使っている。マイクは繋いでないよ(笑)。
各プレイヤーのサウンドを自分で調節したいから送ってもらっているんだよ。



全ての音はスプリッターから送られてくるか、ミックスそのものがモニター・ミックスから送られて来る。ダイレクトなマイク音は、ドラムのオーバーヘッドだけ。オーバーヘッド・マイクはメインのスプリッターに送られ、私のインイヤー・モニターに返してもらってる。通常、シンバルの音は反響し、飛び散ってしまうのでモニター・スピーカーには送らない。そのため、インイヤー・モニターを使う時は、自分のヘッドフォン(イヤフォン)にだけにシンバルの音を送って貰う。だから、オーバーヘッドだけはこの小型ミキサーに繋ぐ場合もあるよ。

そうでない場合は、全てのマイクがステージ・ボックスに送られ、スプリッターを通り、19ch分がFOHに送られる。
そしてモニターエンジニアがモニター用のステレオ・ミックスを、私のインイヤー・モニターに送って来る。
あの小さなミキサーでは、ドラム全体のミックスは無理だよ(笑)。

 

ずっと、このモニターの仕方なのですか?

そう。1984年からずっと同じ方法だよ。
マイク・オールドフィールドが、プレイヤーごとにフェーダーを調整できる独自のモニター・システムを作り上げたんだ。そのコンソールはスタジオ・コンソールのように10グループあって、ドラム、ベース、ギター…と別々のミックスを作ることができたんだ。10グループの信号がマルチ・ケーブルを経由して各プレイヤーの手元のボックスに行き、それがラックを経由してモニターに送られた。
1984年の話しだよ。ドラマーにとっては素晴らしいモニター・システムだと思った。
ただ、何をやっているか自分で理解していないとゴチャゴチャになってけどね…(笑)。

 

一般的にドラマーはそこまで気にしませんよね。誰かがマイクをセットして、誰かがモニターを設定して…。

仕事が増えるけどね(笑)。
でも、エンジニアリングが解っていると、自分のモニタリングを厳密に行うことがでるし、「ボーカルを上げて…」など自分で出来るからね。

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TOTO:サイモン・フィリップス × SHURE Microphones #3

世界を舞台に活躍するセッション・ドラマーであり、故ジェフ・ポーカロの後を受けてTOTOのメンバーに加入したサイモン・フィリップス。ドラム用のマイクが全てShureというヘビーユーザーの彼に、TOTO武道館公演のバックステージでインタビューを頂きました。

 

ところで、レコーディング用のモニターヘッドフォン、こだわりの機種はありますか?

スタジオで? 古いBayerのDT100を使っている。
なぜなら、ハイファイなヘッドフォンではないからね、パワーがあり音楽観賞用ではなく、演奏用のヘッドフォンだね。
レコーディングの時に良い音のヘッドフォンを使ってしまうと、コントロール・ルームに戻って聴いたとき、良くない音に聴こえてしまう。しかし、中域が強いこのDT100を使うと、コントロール・ルームで聴いた時に、本物に近いサウンドに聴こえるんだ。そうでないと、何を聞いているか分からなくなってしまいますからね。
ミキシングの時は、長年900STを使っている。
新しいShure SRH940も物凄く気になっているんで、この940を試したらレポートするよ。

 

ちなみに、今日はコンデンサーマイクの最新モデル、BETA181も持ってきました。
タム類にKSM137を使っていらっしゃるので、サイドアドレス型のこのマイクはお勧めしたいと思って。

これはKSM137のカプセルをサイドアドレスにしたヤツかな?



違うカプセルかも知れないけど、カプセルを横向きにすると空気感が出るから録れる音は変わるよね?
これはスーパー・カーディオイド? カーディオイド?
どれくらいの耐入力? パッドは付いてる?
今年はツアーが多いので、中々新しい製品が試せていないんだ。

 

指向性ごとにカプセルが交換出来るんです。どちらの指向性のカプセルもありますよ。他には無指向性と双指向性も。
181に関してはまたインプレッションを頂くとして、TOTOのツアーが終わったら、940はミキシングで試して欲しいです。

そうだね、今年はまだ11月にもHiromi Trio Project(上原ひろみ)で来日するから、また会おう。
その時には940ヘッドホンのレポートが出来るようにしておくよ。


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